【最後の試練】修了考査に不合格だったら、どうなるの?
この記事は5分くらいで読めるよ~
晴れて公認会計士試験に合格して、3年間の実務補習と2年間の実務経験を経た後に受ける試験。
それがラスボス、修了考査です。
そんな公認会計士業界の小林幸子さんに該当する、この修了考査は近年難化傾向にあります。
難しくなってるの?
ひぇ~。
今日は、そんな油断ならない試験である
修了考査にまつわるアレコレを解説していきます。
この記事で分かること
- 修了考査を受けるためには?
- 修了考査の近年の難易度
- 不合格だった場合にすること
修了考査の受験資格は大丈夫?
冒頭でお伝えしましたが、修了考査は公認会計士になろうとする者にとってラスボスです。
そもそも、公認会計士になるためには以下のステップを踏む必要があります。
年2回(12月・5月)、1日で実施されているマークシート形式の短答式試験。
試験科目は「財務会計論」「管理会計論」「企業法」「監査論」の4科目。
合格した場合は2年間免除を受けることができます。
年1回(8月)、3日間で実施されている記述式の論文式試験。
試験科目は「監査論」「租税法」「会計学Ⅰ」「会計学Ⅱ」「企業法」「選択科目」の6科目。
選択科目は、「経営学」「経済学」「民法」「統計学」から1科目選択します。
不合格になった場合でも、相当の成績を修めた科目は2年間の免除を受けることができます。
業務補助(監査証明業務に関して公認会計士又は監査法人を補助すること)もしくは、実務従事(財務に関する監査、分析その他の実務に従事すること)を行う必要があります。
監査法人で業務補助を積む方を選ぶ方が大多数です。
また、3年間実務補習所に通った上で、所定の単位獲得と考査・課題研究で合格点を取らなければいけません。
補習所などについてはまた別の記事でまとめましょう。
現在通われている補習生の方については単位の確認は疎かにしないようにしてくださいね。
管理人の後輩で、総単位は足りているにも関わらず
学年ごとの最低取得単位が足りずに修了考査を受験できなかった方がいました。
それが判明したとき一緒の現場だったので
なんて声を掛ければ良いか分かりませんでした(笑)
管理人は補習所の講師を2年しているもんね。
いよいよ最終試験です。
年1回(12月)、土日の2日間で実施される記述式の試験。
試験科目は「会計に関する理論及び実務」「監査に関する理論及び実務」「税に関する理論及び実務」「経営に関する理論及び実務(コンピュータに関する理論を含む)」「公認会計士の業務に関する法規及び職業倫理」の5科目。
受験制限はなく、何回でも受験することが可能です。
修了考査の難易度
一時期は修了考査の合格率は70%と呼ばれていました。
管理人が実際に合格した2017(平成29)年の修了考査の合格率は69.3%(対受験者数)でしたので通説どおりでしたが、その翌年から3年間状況が急転したのです。
なんと翌年から合格率(対受験者数)が56.1%に急落し、その後2年間にわたり50%を下回る事態となりました。
これには色々な要因が推測されていますが、はっきりとした理由は公表されていません。
新型コロナウイルスが流行る平成30年度からですので、コロナは関係ないと考えて良いと思います。
これについては、別途記事にしたいと思います。
ちなみに受験者数と合格者数の推移はこちらです。
合格率が低くなったことにより翌年も受験する方が増えたことから受験者数は増加していますが、合格率が低迷している時期が3年間続きました。
直近の令和3年度にようやく元の水準に近いくらいまで回復しましたが、それでも65%に落ち着きました。
令和4年度実施の修了考査の合格発表が来月に控えていますので、結果が公表され次第更新したいと思います。
修了考査に落ちた場合
修了考査は冒頭でもお話しましたとおり、受験資格がありません。
そのため、修了考査に不合格になっても、翌年にはまた受験することが出来ます。
仮に監査法人勤務で修了考査に落ちてしまったらどうなるか考えてみましょう。
監査法人のほとんどはスタッフの上の職階であるシニアスタッフに昇進するための要件として、「修了考査合格」を挙げていると思います。
管理人は運良く一発合格できましたが、11人の同期のうち3人が不合格になってしまいました。
不合格の3人は翌年に全員合格しましたが、昇進年度が1年遅くなってしまい、給与水準もスタッフのままでした。
また、上場企業の主査などは修了考査に合格していないと任せてもらえないケースも多いですので、独立開業を考えた場合にも早めに合格するに越したことはありません。
- 修了考査に合格=優秀
- 修了考査に不合格=優秀ではない
というわけではありませんが、パートナーやマネージャーの方々が受験した時代は修了考査の合格率は70%もあり、受かって当たり前という認識でいる方も多いです。
実際にパートナーやマネージャーの方も
「早く受かってもらわないと困るんだよね」と口をこぼしていました。
合格するために
合格するためには
- 専門学校には早めに申し込む
- 監査法人勤務の方は修了考査の前2週間ほどもらえる試験休暇に有給を繋げる
- 修了考査前のお休みは会計士試験並みに勉強する
などが大切になってきます。
管理人自身はどうだったかというと…
- 専門学校にはお盆休み明けに申し込んだ
- 有給は3日ほど繋げた
- 修了考査前にお休みは彼女(妻)とディズニー旅行に行った
- 帰ってからは自習室を契約して朝から晩まで勉強した
でした(笑)
答練も1度も開いてすらおらず、TACのテキストしかやっていません。
あまり管理人の勉強法は参考にならないかもしれませんが、修了考査の勉強法もUPしていきたいと思います。
何回でも受けれるとはいっても
一発で合格しておきたい試験だね。
そうだね!
ここまでお読みいただきありがとうございました。
また明日もお楽しみに!
独立会計士ブログのかわなべでした!
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